友部支店では、社員同士が日々の良くしたいという行動や改善を賞賛し合う「SPC賞」という取り組みを2025年から制度化し、行っています。始まってまだ1年ほどですが、多くの賞賛が集まり、思いやりのある職場で文化の一つになりつつあります。まずは、実際の表彰の様子と、推薦者・受賞者の声を動画でお届けします。
賞賛する雰囲気を少しでも感じていただけたでしょうか。ここからは、SPC賞の運用に携わる富塚さんに、制度への想いや、その変遷についてお話を伺いました。
<プロフィール>
富塚 武浩(とみつか たけひろ)
1997年入社 友部支店 総括課長
良くしたいと思う小さな行動にもスポットをあてた賞賛制度にした
JTPSでは全社的に、人財育成や働きやすい環境づくりを経営の中心に据える“人的資本経営”を推進しており、その根底には、従業員の満足度が上がることで仕事の質が高まり、顧客満足につながり、業績向上へとつながっていく、というSPC(サービス・プロフィット・チェーン)の考え方があります。そこで、SPCへの取り組みをより具体的にしたいと思い、2025年の4月から開始したのが小さな気遣いや良くしたいという行動・改善を賞賛する「SPC賞」という制度です。
実は以前から、業務の効率化や、トラブル防止の取り組みなどの改善活動を表彰する制度はありました。ですが、効果の大きな改善が評価の対象だったので、役職者やベテランが表彰されることが多くなっていました。役職者の中には、なんとなく「ノルマ」のように負担を感じる者もいたかもしれません。
SPC賞ではそこを大きく変えました。「暑いから水分補給してね」という声かけ、「大丈夫?」という一言、ちょっとした思いやりや小さな行動——そういったものも全て賞賛の対象にしています。もちろん引き続き改善などの取り組みも対象とはなりますが、根本にあるのはあくまで「成果が大きいから表彰する」だけではなく、目に見える結果が出なくても「賞賛すべき行動だから表彰する」です。この転換が、この制度で一番大切にしていることです。
良い行動と改善を、誰でも賞賛できる仕組みへ
小さな声も拾い上げるために、推薦のしやすさにも気を付けています。職場にはパソコンを使わない作業者もいますので、WEBフォームでの申請に加えて紙での提出も受け付けるようにしました。
評価はS・A・B・C・D・Eの6段階で、評価に応じて商品券を受け取ることができます。特にE賞は小さな行動に対しても賞賛を伝えられる重要なものとなっています。5回受賞すると500円分の商品券がもらえるのですが、金額は少なくても日々の行動が形になるという点が大切だと思っています。そして「このくらいのことでいいんだ」という感覚が広がっていくことで多くの賞賛が集まるようになりました。
具体的な受賞内容を見ると、制度の幅広さがよく分かります。機械の小さな異音に気づきトラブルを未然に防いだ、脚立の不具合に気づいた、製品ラベルの間違いを発見した、率先して清掃を行ってくれた、ペンライト入れのネームを作成してくれたなど、大小あれど、日々の業務の中で「まあいいか」と見過ごしてしまいそうな点が賞賛につながっています。このように「誰かが見ていてくれる」ということは、業務へのモチベーションにもつながっていると感じます。
増え続ける賞賛から生まれる「お互いを思いやる文化」
初年度は100件を目標にしていましたが、2025年12月までに396件の賞賛が集まりました。2年目の目標は500件です。また、件数が増えているだけでなく、推薦する人の幅も広がってきました。以前は役職者やベテランが中心でしたが、今は入社して間もない契約社員の方からの推薦も増えています。「日の目を見ることがなかった良い行動が、ちゃんと見えるようになった」という手応えを感じています。
SPC賞を通じて目指しているのは、お互いを思いやる、笑顔のある職場です。相手の良いところを見つけて賞賛する。賞賛されて嫌な人はいませんから、その積み重ねが、自然と笑顔のある職場につながっていくと信じています。
受賞者・推薦者の声
冒頭の動画では、D賞を受賞した久野さんと、久野さんを推薦した吉井さんに登場していただきました。お二人はともに入社18年目のベテランです。
久野さんは、劣化した水切りの部品を全て確認して交換したことで受賞されました。小さな部品が工程内に混入してしまうと製品の品質が担保できない——そのリスクを丁寧に確認してくれたことが評価されました。
「日々の作業に『こんなもんか』と思わずに向き合うモチベーションになっています。みんなの前で賞賛してもらえるので、自分が何をしたのか職場全体に伝わる。それが職場の明るさにつながっていると感じます」と話してくれたのが印象的です。
また今回、自身も初めて推薦をしたそうで、「提案しやすい雰囲気になってきた」と感じているようです。
一方、推薦した吉井さんは、「『当たり前のことでしょ』という人もいるかもしれませんが、やってくれたことへの感謝を形にしたかった」と推薦の理由を話してくれました。吉井さん自身も受賞した経験があり、「自分では大したことをしたつもりはなかったのですが、見てくれている人がいて、拍手をもらえた。素直に嬉しかったです」と振り返ります。


